【初期研修医向け】初期研修医だからこそできること
医師になりたてほやほやの初期研修医のみなさん!
では、さっそく仕事をしましょう!
と言われても……
カルテの使い方もままならない内は、ほとんど何もできないし…
下手に動いて怒られるのも嫌だし…
所詮、初期研修医の身分だし…
ベテラン看護師さんの方が100倍有能だし…
今の自分にできる事なんて何もないよ…!!
なんて思ってはいませんか!?
そんな事はありません!
むしろ、初期研修医だからこそできる事だってたくさんあるんです!!
今回は、初期研修医だからこそできる事、やってほしい事を紹介したいと思います。
1.患者さんとのおしゃべり
おしゃべり、めちゃくちゃ重要です!!!
コミュニケーション、超重要なんです!!!
侮らないでください!まじで。
医療面接で病歴聴取をすることはもちろんなのですが…
現病歴を知る以外にも、その患者さん自身について知るというのは超重要になってきます。
患者さんは多かれ少なかれ、不安な気持ちで病院に来ています。
そんな患者さん達に寄り添って、話を聞いてあげる。
その時間が初期研修医にはあるのです。
これは、上級医になればなるほど、医師として仕事ができるようになればなるほど、忙しくなってきて、なかなか出来なくなってしまいます……
まずは信頼関係を築くことから!
信頼関係がない状態だと、ちょっとしたことで簡単に訴訟問題に発展してしまう事があるのですが…
信頼関係がしっかり構築されていると、何か問題が起きたとしても、大きな問題に発展しにくい、という事もあります。
患者さんの要望は「病気を治す事」一択だと決めつけていませんか?
「ちゃんと触って診察してほしい」
「夜眠れるように痛みを取ってほしい」
「私の話を聞いてほしい」
「以前やった点滴が効いたから同じ治療をしてほしい」
「引きこもりの子供がいるから入院したくてもできない」
患者さんも十人十色です。
まずは相手の本当の要望を聞き出すことが重要です。
そしてなんと、これらの情報を収集するのに、医師免許や専門医の資格は必要ありません!
必要なのは、患者さんに寄り添う時間と相手を思いやる気持ちだけです。
入院初日に10分話をして、あとは回診の時だけ30秒ほど話をする医者と。
入院後も空いた時間にちょくちょく様子を見に来て話を聞いてくれる医者と。
あなたならどちらの医者と信頼関係を結べると思いますか?
あなたに特別な知識、特別な技術、豊富な経験値はまだないかもしれません…が
じっくり時間をかけて患者さんに寄り添うことはできます。
2.コメディカルスタッフの本音を聞く
医師一人の力なんてたかがしれています。
看護師さんや薬剤師さん、MEさん、MSWさん、放射線技師さん、果ては受付事務の方達など…
多くのスタッフの協力があって、初めて良い医療を提供することができます。
そんなスタッフたちから
「このオーダー、たぶん間違ってるけど、あの先生は怖いから指摘するのはやめておこう」
「あの先生の、こーゆー対応、やめてほしいなあ」
なんて思われていたら、よりよい医療を提供するチャンスを逃していると思いませんか??
ただでさえ「医者」という肩書だけで、我々は話しかけずらい、敬遠されやすい存在になってしまっています。
だから、比較的話しかけられやすい初期研修医という今のうちに、コメディカルスタッフの方々の本音を聞いておくと良いですよ(笑)
「どんな医者になってほしいとか、ありますか?」
「こういう対応はしてほしくないとか、ありますか?」
「今のうちに私に言っておきたいこととかありますか?」
こんな質問を初期研修医の時に看護師さんにしたら「今のままでいてほしい」と言われたので
私は、いつまでも初心を忘れずに、高慢な態度にならないよう、日々心がけています!
もし「りく先生の〇〇なところは直してほしいんだよなあ」って意見があったら、こっそり教えていただけると助かります💦💦
3.検査の見学
自分の担当患者さんに、必要に応じて検査をオーダーする事があります。
心エコー、トレッドミル検査、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、病理染色検査、などなど。
検査の結果は、電子カルテ上で簡単に確認することができます。
しかし、実際に患者さんがどのようにして検査を行っているのか、見たことはありますか??
比較的時間の取りやすい初期研修医の間は、自分の担当患者さんに出した検査オーダーに、自分も付き添って見学させてもらうと良いと思います。
検査オーダー時にコメントで「施行時に○○までCallお願いします」って書いておいたり、直接検査室の看護師さんとかに声をかけておけば、やる時に呼んでもらえます。
検査以外にも、他科の対診を依頼した時なども、同席することで他の先生の診察を見たり意見を聞いたりすることができます。
4.学会や講習会に参加
これは病院にもよるのですが…
初期研修医の間は、学会参加費用を病院が負担してくれたり、安く設定されていたりします。
学会以外にも、BLSやACLSの参加費用などを病院が出してくれる場合があります。
このような制度や補助は、あるなら大いに活用しましょう!
ACLS(二次心肺蘇生法)の受講は、かなり勉強になるのでオススメです♪
私の病院では、初期研修医には補助金が出るのですが、後期研修医には出ないのです(´;ω;`)
まとめ
初期研修医になったばかりだと、できない事、わからない事がたくさんあって、日々大変だと思いますが、
初期研修医だからこそできる事
初期研修医のうちにしかできない事
初期研修医のうちにやっておいた方がいい事
今しかできないことだってたくさんあるってことを忘れないでくださいね(*'▽')