【初期研修医向け】まず身に着けると良いかもしれない?悪魔的テクニック!?
まだまだ下っ端の私ですが…
外科専門の後期研修が始まったばかりの医師3年目の先生と話す機会がありました。
「外科の後期研修医として、どうやって勉強しましたか?」
「勉強の仕方を教えてください」
うーーん……。
正直、今でもちゃんと勉強できていないから…😔😔
いいアドバイスは出来なくて…💦
とりあえず、上司のよく使う言葉を聞いて、覚えて、自分でも真似して使えるようにしてみるといいよって伝えました。
具体的にまず身に着けた方が良い事は、ずばり営業スマイルと言い訳スキル(話術)です。
- よく使われる言葉を覚える
- 営業スマイル
- 言い訳スキル(話術)
- 「何かお困りの事はございませんか?」
- 「検討いたしますので、一旦外でお待ちください」
- 「他の医者とも相談して、〇〇さんに合った治療法を考えていきましょう」
- 「人によって様々なので一概には言えませんが…」
- 「日々の経過を慎重に見させていただきますので、よろしくお願いいたします」
- 「最終的には主治医の判断となりますので、また方針が決まり次第、お伝えしますね」
- 「申し訳ありません。今ちょっと時間がないので、また後でお伺いいたしますね」
- 「空の天気と同じで、採血しやすい血管の状態かどうかって日によっても異なるんです。どんなにうまい人がやっても、取れないときは取れないんですよ。」
- 「人によって様々なので、〇〇さんにとって無理のない範囲で頑張りましょう」
- 最後に注意点。。。悪い医者とは?
よく使われる言葉を覚える
私が最近はまっているYouTuberのオリラジ中田敦彦さんが『金持ち父さん貧乏父さん』という書籍を紹介している動画があります。
その中に、こんなセリフがありました。
「言葉を知らないとその世界には入れない」
なるほどなぁー!!って思いました。
専門用語ばかりを振りかざす人って、ナルシストっぽく見えたり、気取って見えたり、斜に構えるように見えたり…🤔🤔
ただの個人的な偏見なんですけど、何となく嫌なイメージがありました。
けど、言葉を覚えるってすごく大切な事です!(気づくのが遅かった💦)
それはスタッフ同士で話し合ってる言葉もしかり、患者さん相手に話す言葉もしかりです。
最近、自分の下に付く初期研修の先生には
「研修中に一番やってほしい事は、私が使っている言葉をよく聞くこと。
使えそうだなって思ったらどんどん真似してみて✋」
って言ってます。
後期研修の先生にも同じことが言えると思います。
「初期研修医」から「専攻医」へと、肩書きが変わると立場も変わってきますし、勤め先も変われば今までとは違った新しい環境で働くことになるわけで。
病院独自のルールがあったり、採用薬や物品の仕入れ業者が違ったりもするので、使う言葉も若干変わってきたりします。
あまり焦らずに、まずは新しい環境に慣れるためにも、その世界で使う言葉を学ぶ事から💡
そう考えると、少しは気が楽になるのではないでしょうか?
そのうえで、耳に残った単語や、気になった単語の中でわからない事があったら、そこから勉強してみると良いかもしれませんね。
営業スマイル
やっぱり笑顔♪😊😊😊
大事だと思います!
患者さんからしたら、ただでさえ病気で入院してきているという、非日常的な空間に放り込まれているわけで、何もかも不安で仕方がないと思います。
まぁ、中には何回も入院を経験していて、ベテラン患者さんみたいな人もいるかもしれませんが…(-_-;)
そんな不安や心配なことだらけの時に
「いかがいたしましたか?」(*^-^*)ニコリ
「お変わりありませんか?」(*^-^*)ニコリ
「なにか困った事があれば、いつでも声をかけてくださいね」(*^-^*)ニコリ
など。
"笑顔"で言われたら、単純にうれしいですよね?
この (*^-^*)ニコリ うまく出来ない人が結構います。
ましてや初期研修の先生は出来ない人の方が多いし、出来なくて当たり前です。
なぜなら、国家試験に出ないし、練習した事もないだろうから!!🤣🤣
「なんだよ、ただの営業スマイルかよー」
「医者はサービス業じゃねーぞー」
なんて意見も聞こえてきそうです…が💦💦
これ、侮ってはいけませんよー
相手と良好な関係性を築くことを「ラポール形成」と言ったりします。
これはかなり際どい内容なのですが…誤解を恐れずに言ってしまうと、
ラポール形成ができていない場合、たとえ医学的に正しい医療を提供していたとしても、患者さんは満足してくれずに、クレーム等が発生する可能性があります。
逆にラポール形成ができていれば、たとえ医療過誤があったとしても、訴訟問題にまで発展せずに互いに和解して解決につながる可能性もあります。
自分の担当患者さん相手にラポール形成を行うのは、良質な医療提供の第一歩です。
最初は営業スマイルでもいいので、やっていってみましょう😆😆
そのうち自然な笑顔で対応できるようになりますよ😌😌
言い訳スキル(話術)
患者さんからしたら、相手が初期研修医だろうと、ベテランの医者だろうと、自分にとっての「お医者さん」に変わりはありません。
そんな患者さんとのやり取りの中で、どう対応すればいいか悩むことは多々あります。
そんな時に、とっさに慌ててしまって、思いがけず口から出まかせを言ってしまい、結果的に不適切な嘘をついてしまう事があります。
「大丈夫です」
「問題ありません」
「〇〇しても良いですよ」
こういう言葉は、ついつい患者さんに言ってあげたくなる言葉なんですけど…。
医療に絶対はないので、時と場合によっては「嘘」の発言になってしまいます。
例えば「売店行っても良いですよ」と言った相手が、実は糖尿病の患者さんで、お菓子食べちゃいましたとか、術後でまだ離床(ベッドから起き上がる)の許可が出ていない人でしたとか。
使ってはいけない言葉ではないのですが、経験が浅く慣れない内は、注意する必要があります。
かといって、びくびくしていたら、何もしゃべれなくなってしまって、余計に患者さんから不審がられてしまいます💦💦
そこで大活躍するのが、その場を受け流す、当たり障りのない、それっぽい台詞です(笑)
私が初期研修の2年間で何を学んだかと聞かれた時に、まず挙げるのがこれ。
まずはその場を切り抜ける話術を身に着ける事をオススメします😅😅
言い訳スキルです(笑)
初期研修の先生から見ると、上級医の先生たちはすごいなぁって思う事、たくさんあると思います。
たとえポンコツな私の姿であっても、仕事を卒なくこなしているように見える…かもしれません
「何かお困りの事はございませんか?」
「検討いたしますので、一旦外でお待ちください」
「他の医者とも相談して、〇〇さんに合った治療法を考えていきましょう」
「人によって様々なので一概には言えませんが…」
「日々の経過を慎重に見させていただきますので、よろしくお願いいたします」
「最終的には主治医の判断となりますので、また方針が決まり次第、お伝えしますね」
「申し訳ありません。今ちょっと時間がないので、また後でお伺いいたしますね」
「空の天気と同じで、採血しやすい血管の状態かどうかって日によっても異なるんです。どんなにうまい人がやっても、取れないときは取れないものなんです。」
「人によって様々なので、〇〇さんにとって無理のない範囲で頑張りましょう」
私の場合ですが2年間の研修を経て、こんな言葉がスラスラと言えるようになったんですよね😅
一見、丁寧な対応でベテラン感も醸し出しています😏
でも実をいうと、本音はこんな感じなんです…↓↓
「何かお困りの事はございませんか?」
→一通り問診したはずだけど…聞き忘れてることあるかなぁ?何か言っておきたい事とか気になる事とかある?
「検討いたしますので、一旦外でお待ちください」
→ググる時間と上司に泣きつく時間をください😭
「他の医者とも相談して、〇〇さんに合った治療法を考えていきましょう」
→この場でスパッと治療方針は提案できません…
「人によって様々なので一概には言えませんが…」
→正直わからん
「日々の経過を慎重に見させていただきますので、よろしくお願いいたします」
→ある程度治療方針は定まってるし、今後徐々に良くなるはずだけど…多分…
「最終的には主治医の判断となりますので、また方針が決まり次第、お伝えしますね」
→私は知らんのよ。主治医に聞いて。😣
「申し訳ありません。今ちょっと時間がないので、また後でお伺いいたしますね」
→とりま質問責めから解放して
「空の天気と同じで、採血しやすい血管の状態かどうかって日によっても異なるんです。どんなにうまい人がやっても、取れないときは取れないんですよ。」
→採血むずーーー!!!!😵😵😵
「人によって様々なので、〇〇さんにとって無理のない範囲で頑張りましょう」
→具体的にどうすれば良いかって…聞かれてもわからんし…
考えてみたら、BLS(一次救命救急)の対応時も、まずは自身の安全確保からって習いませんでしたか??
患者さんとの良好な関係性を築き上げるためにも
医療訴訟問題に発展しないようにするためにも
自分自身の身の安全を守るためにも
うまく受け流す、言い訳スキル(話術)を使いこなせるようになると強いと思います💪
それから、わからないことは「わかりません」と、
間違えた事があったら素直に「申し訳ございませんでした」と、
早めに言った方がいいと思います。
自分の非を認めたら負けだ、ということはありませんし🙅♂️🙅♂️、むしろ下手に言い訳や嘘をついてしまうと、そっちの方がクレームに繋がるリスクが大きいのではないかなぁ🤔🤔と私は思います。
最後に注意点。。。悪い医者とは?
ラポール形成だとか、患者さんとの良好な関係だとか…色々書き始めたら長くなってしまいました💦
最後に一つ、注意点があります!
「悪い医者」とは一体どんな医者なのか、という話です。
このように座標を描いて、縦軸は医学的知識・技術力、横軸はコミュニケーション能力とします。
グラフの上に行くほど腕の良い医者。
グラフの右に行くほどコミュ力が高い医者とします。
さて、「良い医者」になりたいと思った時、このグラフのどの位置を目指せばよいでしょうか?
当然、腕が良くて、かつコミュニケーション能力も高い人が良いに決まっています。
では「悪い医者」とは、どの位置にあたると思いますか?
先ほどの位置とは真反対の、この位置でしょうか?
コミュ力も無いし、医学的知識や技術もない人が悪い医者なのではないかな?と思いますよね。
確かに、ダメ医者ですね(笑)
ただし、このような人の元にはそもそも患者さんは集まらないでしょう。
世間への影響力もさほど大きくは無いと考えられます。
では、このエリアの医者はどうでしょうか?
コミュニケーション能力は優れている。
けど医学的知識、技術は劣っている。
そう。これこそが「悪い医者」にあたるエリアではないでしょうか。
つまり、人が良いので患者さんが集まってきてしまうのですが、そこで行われる医療行為は患者さんに不利益をもたらすものだとしたら…
つまり、ここで言う「悪い」というのは、「その地域住民に悪影響を及ぼす可能性のある」ということです。
患者さんとのラポール形成。 確かにすごく大切です。
けど、そこにはある程度の知識・技術も伴わないとダメだよねって事です。
要はバランスですね。
患者さんとの良好な関係を作るのも大事だし、腕を磨く事ももちろん大事です。
こんな事、わざわざ言わなくても分かっているかもしれませんが…😓😓
自分自身がこのグラフの右下に進んでいないかどうかって、時々客観視して懐疑的になってみるのも大事かなって思っています。